ミャンマーで働くこと

いま、日本では空前のミャンマー・ブームといわれています。ここ1年、連日のように日系企業のミャンマー進出に関するニュースが聞かれるようになり、新たな投資先としても注目を浴びています。
「ミャンマーで働いてみたい」という日本の若者も少なくなく、弊社にも求職の問い合わせがくるようになりました。日本国内での厳しい雇用状況も一因かもしれませんが、仕事にやりがいを求める人、海外での経験とキャリアを積みたいという人が増えているようです。
また、進出してくる日系企業は、きちんと人材紹介ライセンスを所有している会社もなく、またミャンマー独特のミャンマー人の特性の見分けが難しく、人材の確保に四苦八苦されているようです。

会社の求める人材像

■異国での生活に順応するたくましさ

ただ実際にミャンマーで働くことは、けっして楽なことではありません。
働く前にまず知っておきたいこととして、生活の問題があります。本格的に発展が始まる前段階として、必要不可欠なインフラが整っていません。電力は慢性的に不足しており停電は日常茶飯事、道路や通信などの整備も不十分です。

また都市部のヤンゴンでは住居の需要が急激に増え、海外投資もあり賃料が高騰しています。高級サービスアパートメントに住める人は別として、一般のアパートに住む場合は、生活用水を各自で確保したり、家の設備が壊れた場合は、自分で修理を手配する必要があります。

ミャンマーの人たちにとっては当たり前のことでも、日本での快適な生活に慣れた私たちにはとまどうことも多いものです。民主化が始まったばかりのミャンマーでは、まずこのような生活面での苦労が立ちはだかります。

■管理能力とコミュニケーション能力

日本人がミャンマーで働く場合、多くは日系企業でミャンマー人スタッフの上に立ち、管理する立場になることも多いでしょう。それまで経験したことのない責任者にいきなり抜擢される人もいるかもしれません。
待遇面では、日本での給与体系から見ると賃金は低いかもしれませんが、ミャンマー人よりも優遇され、その分責任ある仕事を任されます。現地スタッフの仕事の進め方やペースにとまどったり、逆に「ここはミャンマーだから」と、過剰に順応してしまうこともあるかもしれません。しかし取引先は日本企業や日本の消費者であり、日本式経営やビジネスマナーを無視していては成り立ちません。

まずはミャンマー人スタッフと意思の疎通を図り、彼らを理解すること。そして文化や考え方の違いを尊重しながらも、士気やチームワークを高め、業務を円滑に進めるためのコミュニケーション能力が必要になってきます。

■語学力

日系企業で働く場合、クライアントとは日本語か英語でやりとりし、現地スタッフとは日本語か英語でやりとりすることがほとんどでしょう。ですから、職種や企業にもよりますが、ミャンマー語よりも、ある程度の英語能力が必要となります。
とはいえ、現地スタッフとより深い信頼関係を築くには、ある程度のミャンマー語も必要となります。ミャンマー語をマスターすれば、交友関係も広がり、こちらでの生活がより充実することでしょう。

現地採用の現状

2011年の民主化と米国の制裁解除に伴い、2012年から日本企業の進出が、本格的に始まりました。進出企業の分野は貿易、建設、金融、工業、通信、流通など多岐にわたり、日本人駐在員を求める企業もいろいろです。

各企業が求める人材は、もちろん能力も必要ですが、まずは意欲のある人、そして異文化や未知の生活に柔軟に順応できる人、自分のビジョンを明確に持った人です。

国内インフラの整備は始まったばかり、情報も依然制限されている国で働くことは、多くの苦労を伴うでしょう。とはいえ、日に日に成長していくミャンマーの今を感じながら、何もないところから始めるという大きなやりがいがあります。
自分がこの国で何を成し遂げたいか、この国にどう貢献したいか、それによって何を得るのか、明確な目標とビジョンを持って臨めば、きっと得るものは大きいでしょう。